「オドロクチカラ」に出会える!?【はこだてみらい館】

教育

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みなさん、突然ですが「はこだてみらい館」と「はこだてキッズプラザ」をご存知でしょうか。

2016年10月15日、JR函館駅前にオープンした「キラリス函館」の三階と四階に完成したこの施設は ”オドロクチカラ” をテーマにした、体験型の全く新しい施設になっています。

今回はそんな「はこだてみらい館」の特徴や魅力を知るべく、運営に携わる はこだてみらい館クリエイティブ・ディレクターでソニーPCL株式会社の上月貴博さんと、同じくソニーPCL株式会社の富永勲さんにお話をうかがってきました。(以下敬称略)

みらい館にはオドロキが溢れている

――まず、この「はこだてみらい館」とはどのような施設なのでしょうか。

上月 ここは、函館の未来を担う人の創造力を育むことを目的にしています。これから先は予想不可能で先が見通しにくい時代です。ここ函館でも人口減少などの課題に直面しています。そんな時代に対応するためには、人の創造力が必要であり、さらにそんな創造力が街の発展につながると考えています。そこでみらい館では「オドロクチカラ」をテーマに創造力を育める仕掛けが多数用意されています。

――それは、具体的にどのような仕掛けなのでしょうか。

上月 はこだてみらい館には、小学生から大人まで幅広い年代の人の知的好奇心を刺激する、「科学」をベースにした様々なプログラムが用意されています。

例えば、メディアウォールの「イカの群れ」という体験型プログラムは、CGとプログラミングによってイカの生態をシミュレーションしているものです。体験された方は、イカの生態についてもっと知りたいと思うかもしれないし、他の人はCGアニメーションに興味を持つかもしれません。

また毎日開催されているワークショップでは身近なものを素材にしたものづくりや、先端技術を楽しみながら学べるプログラムが多数ラインナップされています。

このように、はこだてみらい館では様々な人の好奇心のツボを刺激する興味の入り口をたくさん提供し、さらにその先、それぞれの興味を探求する手助けをしたいと考えています。

富永 しかし、もちろんですが我々はみなさんに強制的に「興味、関心を持て」と言っているのではありません。それはみらい館の目指す姿ではありません。そうではなく、まず実際に来館して体験してみてほしいのです。そうすれば、ここには不思議なことや驚きが溢れているので、自然と好奇心が湧いてくると思っています。そのような自然な気づきこそ、我々の目指す姿であると言えるでしょう。

 

▼「メディアウォール」

メディアウォール

2.4×14.4の超巨大LEDディスプレイ。時間によって投影される映像やプログラムが変化する。Photo by:はこだてみらい館

▼「360 Studio」

ハコだてリミックス

ハコだてリミックスでは、瞬時に録音・加工される自分の声とそれに反応する360度の映像を楽しむことができる。

▼「想像の廊下」

床に投影された光は実際に蹴ることができる。

▼「シアター」

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4K映像や3D映像を投影できる。

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映像の上映に限らず、会議やセミナーにも利用可能。

学生が集い、活動する拠点に

――「はこだてみらい館」がオープンして今月で二カ月あまりですが、反響はどのようなものでしょうか。

上月 現在、はこだてキッズプラザと合わせて来館される小学生以下のお客様が多数いらっしゃいます。幼少期に様々な体験をすることは人が成長する上でとても重要なことなので、我々も嬉しく思っています。今後は中学生以上の学生の皆様や一般の方々にも、もっと当館を楽しんでいただき、積極的に活用いただきたいと考えています。

――では具体的に学生は、みらい館をどのように利用することが可能でしょうか。

上月 ここには最先端の機材が使える環境や、人が集える場所があるので、学校の枠を超えた若者世代が新たな価値を共有し活動する拠点になるといいなと思います。

また、街の魅力や自分達の活動を外に発信する場にもなります。ここはJR函館駅の目の前であり、市内の人に限らず多くの観光客も訪れますので、文化交流という意味で函館と「外」との接点にもなりえるのです。つまり、みらい館は知識のインプットとアウトプットが同時に行える「良い学びの場所」であるといえるでしょう。

富永 はこだてみらい館としては、面白いプログラムやワークショップをこちらから提供するだけでなく、みなさんと一緒にこの施設でオドロキをつくっていきたいと思っています。ですから、利用方法は限定されていません。つまりあなたのアイデア次第でこの場所の活用方法は無限に存在します。

 

▼「ラボラトリー」

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ここでは色々なものづくりが体験できる。

3Dプリンター

3Dプリンターなど最新の機器も利用可能。

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アニメーションの原理がわかる模型など、好奇心を刺激するアイテムが多数用意されている。

遊びを通して学べる簡単なプログラミングを実演していただいた。ライトや音のセンサーを使い、自作のおもちゃを作ることができる。

▼「IKABO」

IKABO

来場者は操作体験ができる。

▼「テラス」

テラス

飲食可能でFreeWifi完備。世代を超え、自由に集まれる空間。

はこだてみらい館の今後の姿

――では、最後にみらい館の今後の展望などをお聞かせください。

上月 今後は、ますますワークショップなどの企画に力を入れていきたいと考えています。

特に3月18日(土)から開催される「手塚治虫と描くみらい展」は、手塚キャラクターを使って楽しめるワークショップや、プロのアニメーターによる「アニメ制作体験」など多くの方に楽しんでいただける内容になっていると思います。

富永 ここは今までにない全く新しい施設で、既存の公共施設とは大きく異なっています。ですから若い学生のみなさんと施設を一緒に作っていくことができます。まずはこの思いを理解していただいき実際に足を運んでみてください。きっと好奇心が湧いてきますよ。スタッフ一同皆様のご来館を心よりお待ちしております。

 

創造力溢れる子どもたちの作品も展示中。

創造力溢れる子どもたちの作品も展示中。

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いかがだったでしょうか。函館にこんな最新機器がそろった新しい施設があるなんて知りませんでした。

この機会に是非、行ったことがあるという方も、行ったことはないけど気になっていたという方も、訪れてみてはいかがでしょうか。
きっと今までにないオドロキに出会えるはずです。


Information

企画展名: 手塚治虫と描くみらい展 ~2050年、函館への旅~

■日本のマンガ・アニメ表現の基礎確立に尽くした手塚治虫が描いた未来

「マンガの神様・手塚治虫」の幼少年期のエピソードや、生涯にわたる創作活動、「鉄腕 アトム」、「メトロポリス」などの貴重な複製原画や、「未来」を描いたイメージスケッチなどのパネル展示、シアターにおける手塚作品のアニメ上映、手塚キャラクターを使って 楽しめるワークショップや、プロのアニメーターによる「アニメ制作体験ワークショップ」、「アトム・スタンプラリー」など、多くの方に楽しんでいただける、企画展 「手塚治虫と描くみらい展」を開催します

会 期: 2017年3月18日(土)~5月14日(日)
※3月18日(土)はオープニングセレモニーと手塚プロダクション清水氏による特別基調講演を開催
※4月中旬(日程未定)および下旬(日程未定)に展示内容を追加予定

料金: 入館料のみ 一般:600円、小中高生:300円、未就学児:無料
※一部のワークショップ・イベント企画を除く
※(未就学児を除き)20名以上割引あり
※会期中複数回来館ご予定のお客様にはお得な定期券のご購入をおすすめします

はこだてみらい館 イベント情報